天文 天文

天文

天文学は天体や天文現象など、地球外で生起する自然現象の観測、法則の発見などを行う自然科学の一分野です。太陽系外惑星や原始惑星系の観測のための大型望遠鏡を使った天体観測、太陽活動の研究のための太陽イメージングやオーロラのダイナミクスを観察する超高層大気イメージングなど、世界各地の天文台で独自の装置を用いたイメージングが行われており、それらの望遠鏡では、イメージセンサーやカメラを用いた撮像技術が採用されています。

天文学者への貴重なインタビューやカメララインアップを掲載!『Astronomy カメラアプリケーション事例集』

未知の天体や天文現象の発見・探求のため、様々な研究が行われている天文学。そのアプリケーション事例と各用途に適した弊社のカメラを一冊にまとめてご紹介しています。

大型望遠鏡による天体観測

大型望遠鏡による天体観測は、太陽系外惑星や原始惑星系の観測、生命存在の兆候の探査、宇宙膨張変化の直接測定からダークエネルギーの性質に迫る研究などを目的として行われています。
ハワイ島マウナケア山頂の「すばる望遠鏡」や「TMT(Thirty Meter Telescope)」、「ケック望遠鏡」、「ジェミニ望遠鏡」、チリのアタカマ砂漠の「アルマ望遠鏡」、カナリア諸島ラ・パルマ島の「カナリア大望遠鏡」など、大型望遠鏡は世界各地に設置され、観測が続けられています。

The Andromeda Galaxy (M31)

補償光学

地上にある望遠鏡を使った天体観測は、空気の温度差や風によって起こる大気のゆらぎの影響を大きく受け、星像が乱れてしまうことがあります。
補償光学技術は、大気ゆらぎにより乱れた波面を即時に補正し、望遠鏡の性能限界における最も歪みのない鮮明な星像を得る手法です。リアルタイムかつ高精度な波面補正を実現する装置にするため、波面の乱れを測定するカメラには、高速な読み出し性能と高い分解能が求められます。また、より暗い天体やレーザ人工星など、非常に光子数が少ない状況で波面補正が行われる場合もあり、カメラには高い感度が必要となります。

補償光学で波面を補正

補償光学

補償光学 比較

補償光学 比較

※ご提供:京都大学大学院理学研究科付属天文台 山本広大様

おすすめ製品

低ノイズ、高速、高解像度の画像で高精度なリアルタイム波面補正を実現することが可能です。

カメラリンクI/Fにより、制御システムとの汎用的な連携を可能にします。

太陽イメージング

黒点や磁場の動きからフレアの発生を予知する研究など人類の宇宙活動の安全を守るために、太陽活動の研究の重要性は増しています。太陽フレアの内部構造とその時間発展を詳細に追跡するために、高分解能、高速、高ダイナミックレンジを同時に実現した検出器が必要とされます。

太陽イメージング

おすすめ製品

広範囲の太陽活動の撮影を高時間分解能で行うことが可能です。

黒点の観察を高速、広ダイナミックレンジで行うことが可能です。

超高層大気イメージング

超高層大気とは、高さ80 kmから400 km付近の大気の事を指します。地球の大気と宇宙空間との境界領域にあたり、一部の大気が電離したプラズマ状態になっています。プラズマと大気との相互作用により、北極や南極ではオーロラが、また中低緯度では夜間大気光と呼ばれる発光が起きています。超高層大気のダイナミクスを高感度、高分解能、高速に計測する事ができます。

オーロラ観測施設に設置した高速カメラ

超高層大気イメージング

オーロライメージング

オーロライメージング

※ご提供:名古屋大学 宇宙地球環境研究所 三好由純様

おすすめ製品

広範囲の大気の変化を低ノイズ(0.43 e-)、高速(120 Hz)、高精細(9.4 メガピクセル)に撮影することが可能です。

背面照射型sCMOSセンサの採用により、高QE(95 %)と低読み出しノイズを実現しており、高感度に撮影することが可能です。

オーロラの撮影を高速、高精細、高ダイナミックレンジで行うことが可能です。

最大1200倍のEMゲインを搭載し、高感度に大気の変化を撮影することが可能です。

浜松ホトニクスの取り組み

浜松ホトニクスでは、これまでに大型望遠鏡に搭載されるイメージセンサや、天文衛星に搭載される赤外線検出器など、さまざまな製品を天文分野に向けて提供してきました。その一部をご紹介します。

採用事例:すばる望遠鏡 主焦点カメラ用CCDイメージセンサ

すばる望遠鏡は、ハワイ島マウナケア山頂にある国立の大型光学赤外線望遠鏡です。世界最高級の観測性能をもち、宇宙膨張の歴史の解明とダークエネルギーの計測などを目的として運用されています。
このすばる望遠鏡の主焦点カメラには、弊社のCCDエリアイメージセンサが搭載されています。全空乏型という独自のセンサ構造で長波長側に高い感度をもち、従来では観測が不可能だった暗い天体を広範囲かつ高解像度で観測することができます。

すばる望遠鏡

カメラの検出器部分にイメージセンサが採用

すばる望遠鏡 主焦点カメラ

すばる望遠鏡が撮影した最遠方銀河(地球からの距離129.1億光年)

すばる望遠鏡 主焦点カメラ

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