環境配慮型製品・環境貢献製品

当社では「環境配慮型製品・環境貢献製品」の指針を定め、製品のアプリケーションを通じて、地球環境保全や環境負荷低減に貢献するとともに、製品自体の環境負荷低減を目的とした新製品開発や新技術開発を推進し拡販に努めています。当社における環境配慮型製品および環境貢献製品は以下の通りです。

環境配慮型製品

廃棄量を少なくしたり、リサイクルしやすい設計をするなど、環境に与える影響を少なくするよう配慮したもので、従来品と比べて以下のいずれかもしくは複数の項目が向上した製品

  • 小型薄型軽量化
  • 省電力化
  • 長期使用性(長寿命)
  • 有害物質の削減や廃止をした製品(有害物質:RoHS 10物質、当社が規定する環境管理物質ほか)
  • 再使用性(リユース)
  • 再資源化性(リサイクル)
  • 廃棄時の処理容易性(装置の場合の分解容易性)

環境貢献製品

製品自体もしくはその製品を使用した最終製品が、地球環境の保全などの用途に使用・貢献するもの

  • 地球温暖化防止、新エネルギーや再生可能エネルギーの普及
  • オゾン層破壊、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染の防止、汚染物質の分析
  • 製品含有化学物質の分析、化学物質の毒性評価
  • 廃棄物の削減や分別・処理

事例紹介

社内では毎年、環境配慮型製品・環境貢献製品の新製品開発を行っています。当期における代表的な事例をご紹介します。

●UVトロンモジュール / C16956シリーズ

紫外線ON/OFFセンサ(光センサ)であるUVトロンと駆動回路、制御回路を専用の筐体でモジュール化、外部制御も可能であり導入時のハードル低減に成功、内蔵UVトロンは交換できる構造としました。カーボンニュートラルに貢献する水素燃焼、アンモニア燃焼などの燃焼監視モニタとして環境貢献が期待されます。また、自然火災の早期発見により大規模森林火災の抑制などにも期待されます。

●光電子増倍管モジュール/H13126-01、-02、-03

大気汚染を監視する手法の一つとしてライダー(lidar: light detection and ranging)が活用されています。ライダーではパルス状のレーザー光を大気中に送信 し、大気分子や大気中浮遊微粒子(エアロゾル)、雲などから の反射光である後方散乱光を受信します。この反射光の測定にはフォトンカウンティングレベルの微弱な光量から高い光量まで測定できる光検出器が必要です。H13126-01,-02,-03は10 桁のワイドダイナミックレンジを有し大気ライダー用に使用することができます。

●NanoZoomer S20 / C16300

従来のNanoZoomerでは本体と付属品を分けて梱包していました。NanoZoomer S60v2で本体の梱包箱に内装パットで仕切ることにより付属品を同梱させ、段ボールの使用量、梱包材の使用量を削減しました。新製品であるNanoZoomer S20でも同様、内装パットで仕切ることにより本体と付属品を一つの梱包箱に同梱することで、段ボールの使用量、梱包材の使用量を削減しました。

●非球面SILキャップ WR用 60 μm~90 μm /A14487-41

A12913-08 NanoLens-WRに使用されるSILキャップのラインナップとして非球面SILを開発しました。従来は1064nmの高分解画像を得るため、専用対物レンズ+専用SILキャップが必要でしたが、非球面SILの製品化によって、標準対物レンズで従来の専用対物レンズと同等の性能を得られるようになりました。そのため本製品は、部品点数削減(対物レンズ1本) につながります。

●出力光学系A11695-31

A11695-31はストリークカメラ用出力光学系であり、組み合わせて使用するC16910ユニバーサルストリークカメラシリーズの設計を最適化することで、A11695-31を使用可能としました。以前C10910ユニバーサルストリークカメラシリーズで仕様されていた出力光学系A11695-21と比べて、質量比で84%(約1.55 kg⇒約0.19 kg)の削減を実現しました。小型軽量・低コスト化を実現し、環境負荷を低減しました。

●蛍光観察カメラシステム / PDE-GEN3

臨床現場では、映像を記録することが、必ず要求されます。現行装置 pde-neo では、別途 医療用録画装置の用意が必要でした。これに対し次世代装置 PDE-GEN3 は、本体に録画機能を備えており、これにより省スペースなだけでなく、消費電力も 40%削減可能となり、省電力化を実現しました。

蛍光観察カメラシステム / PDE-GEN3

●バイオアッセイと分光分析による排水の水質監視技術

微弱発光検出技術を利用した藻類バイオアッセイ(ISO 23734:2021)による排水の環境リスク評価と、幅広い水質変化を検出できる分光分析(紫外吸収、紫外蛍光)を組み合わせた水質監視の有効性を検証しました。現在、藻類バイオアッセイを実施可能な微弱発光計数装置C17056-01の製品化を進めています。また、バイオアッセイと組み合わせるために小型紫外分光器とキセノンフラッシュランプを内蔵したオンサイト分光装置を試作しました。