光の空間的制御に関する研究

先輩社員紹介

T.H.

中央研究所
2008年入社 物理系出身

光の空間的制御に関する研究

私が所属する研究室では、光を空間的に制御する研究を行なっています。具体的には、大容量の情報を光で処理する光情報処理関連の研究、およびその要素技術となる空間光変調器(LCOS-SLM)や、インテリジェントビジョンセンサ(IVS)の研究開発を行っています。LCOS-SLMは光の位相を2次元空間で制御するデバイスで、レーザ加工、顕微鏡などに応用されています。IVSは画像取得から簡単な演算処理まで高速処理(1kHz以上)が可能なカメラで、光計測、FA(Factory Automation)、ロボットの視覚システムなどに応用されています。

私は配属されて約2年間はLCOS-SLM、IVSの基礎特性評価を行い、その後は新規応用研究として光ピンセットに関する研究を行っています。光ピンセットとは、光で微小物体を捕捉する技術です。数ミクロン~数十ナノの細胞を非接触で捕捉することも出来ますので、DNAの結合能力の計測など、健康・医療分野への応用を狙っています。中央研究所のテーマとして「Life Photonics(ライフホトニクス)」を掲げておりますし、私の研究もこの一端を担っていきたいと考えています。

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10年後に世の中の役に立つ研究がしたい

「誰も知らないことに取り組む」、それが研究であると私は考えます。そのため、毎日うまくいかない事があって当然です。最初から無理だと決めつけずまずやってみることが大切で、実験を行い、結果の分析、論文・参考書による勉強、幅広い分野の方との議論、これらを繰り返すことで新たな発見があると思っています。光ピンセットの研究はまだ基礎研究段階ですが、ナノテクノロジー等の分野では欠かせない存在になると思いますし、10年後、20年後に世の中の役に立つ、もしくはこの研究をきっかけに新たな商売の芽を生み出す、といった気持ちを常に持ち研究に取り組んでいます。決して「独りよがり」の研究成果にならないよう、他部署や他事業部、異分野の方との情報交換も大切にしています。

この光ピンセットの研究は、理論物理や生物分野の方と連携してすすめています。そして、様々な視点からディスカッションを進めることができ、当社独自の技術で、誰も出来なかったことを実現した経験は、一番印象に残っています。

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女性が働きやすいことが当社の魅力

当社は人類未知未踏の領域への挑戦を掲げる会社で、当社ではその気持ちがなければ「面白い仕事」は出来ません。未知未踏へ挑むためには、どうしても新しい実験設備や材料等が必要になりますが、当社では毎年売上高の10%以上を研究開発費として投入していますし、自分の提案を進めていける環境が整っているところにも魅力を感じています。

中央研究所では、自由に研究活動ができるようフレックスタイム制を導入しており、実験スケジュールなどの仕事の進め方や時間管理に関しては自由度があり働きやすい環境です。

また、女性が働きやすい会社であるところも当社の魅力であると感じています。育児休暇を取得後、復帰して働いている先輩の女性研究者もいて、両立しやすい雰囲気を感じています。

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仕事をする上で大切にしていること

笑顔

常に心掛けていることは笑顔です。仕事は一人でやっているわけではありません。

 

どんな時も、周りの人との連携が必要となります。研究や共同作業の中でチームワークを試されるときや、コミュニケーションをとるときの心からの笑顔は、周りの士気をあげ、目的までの効率や成功への可能性も高まると思います。

 

また日ごろのコミュニケーションからうまれる信頼関係は仕事をスムーズに進めるうえで重要なことです。そして、研究チームで行うディスカッションが充実し、新たな面白い仕事を生み出すことへと繋がると思っています。

On and Off

▼お仕事の一日

9:30 出社、メール対応 ※フレックス 実験計画の確認・本日の実験内容の確認
10:30 実験準備、光学系の調整等
12:00
お昼休み
12:45 実験開始
16:00 休憩
職場の方とお話しながらリフレッシュ
16:10 データ解析、まとめ
報告・ディスカッション
18:00
帰宅 or 論文調査

▼お休みの一日

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仕事中はついつい実験に没頭してしまい暗室にこもりがち。そのため、トレッキング、スウィミング、ウォーキング等、休日は体を動かし気分をリフレッシュさせています!
トレッキングは、登頂したときの達成感が得られ、また景色が素晴らしく心を豊かにしてくれます。さらに、頂上に到達するまでの道のりで得られる持久力は、健康面だけでなく、研究に対するメンタル面まで培われているように感じます。