応用例:ガス分析 | DFB-CW駆動型量子カスケードレーザ(QCL)

QCLを使用したガス分析

分布帰還構造(Distributed Feedback, DFB)を採用した量子カスケードレーザ(QCL)は、極めて優れた波長分解能を有し、独立した一本のガスの吸収線を計測することができます。

メリット

  • 波長分解能が極めて高いため、選択的なガスの吸収線の計測が可能
  • 干渉ガスの影響を受けないため、脱湿などの前処理や補正などが不要
  • Lambert-Beer測が理想的に成立するため、高精度な計測が可能
  • 可動部を必要としない構成が実現可能
  • In-Situでのオンライン計測

 

高速・高精度なガス分析を実現する波長可変半導体レーザ吸収分光法(TDLAS)

波長可変半導体レーザ吸収分光法 (Tunable Diode Laser Absorption Spectroscopy, TDLAS) は半導体レーザを用いた分光手法の一つです。DFB半導体レーザの発振波長がレーザの駆動温度や駆動電流で制御可能であることを利用し、鋸歯状波の駆動電流(電流ランプ)を印加し発振波長を走査してQCLを駆動します。また、TDLASにおいては、周期的に発振波長を変調しロックインアンプを利用して微分検出することで、高感度な分光計測が可能となります。

ガス分析に最適な製品構成例

半導体レーザ電源 CWコントローラ C16174-01

CWコントローラ C16174-01は、超低ノイズな半導体レーザ駆動用電源です。TDLASを実現するための波長変調機能や、1 mKの高い温度安定性のTEC(ペルチェ)制御機能をもつ、TDLASに最適なコントロールユニットです。

DFB-QCLの本質的な発振線幅は、1kHzを下回ることが知られてます。この最大の特徴を活かした高精度な計測を実現するためには、低ノイズな電源が必要です。ジッタやリップルノイズノイズの大きい電源でDFB-QCLを動作させた場合、発振線幅は300 GHz近くまで広がってしまいます。超低ノイズなCWコントローラとDFB-QCLを組み合わせることで、狭線幅かつ高精度な計測を可能にします。

CWコントローラ C16174-01掲載カタログはこちら

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1. "Measuring frequency noise and intrinsic linewidth of a room-temperature DFB quantum cascade laser", Opt.  Express, 19, 179996 (2011)

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