転写プレート Poropare™

切片作製・マトリックス塗布を必要としない質量分析イメージング(MSI)を実現します。

質量分析の可能性を広げるサポートアイテム

浜松ホトニクスのもつ独自のガラス成形技術と成膜技術により実現した、質量分析用の前処理サポートアイテムです。堅牢性のあるポーラス構造とイオン化支援層により、質量分析の前処理の簡便化に貢献します。

特に、従来では当たり前の試料薄切を不要とした「転写」サンプリングの実現は、質量分析イメージングの適用範囲を大きく広げます。

(参考)

Ikeda, T., & Kotani, M. (2024). Thin-Section- and Matrix-Free Mass Spectrometry Imaging: Reproducible Sample Transfer Using Novel Platinum-Coated Porous Plate Formed of Glass Beads. Rapid Commun Mass Spectrom., 38(6), e9697. https://doi.org/10.1002/rcm.9697

コンセプト:質量分析イメージングをもっと手軽に

従来は

試料を凍らせて数十μmの厚さにスライスする「薄切」と、マトリックスを試料全体にスプレーする「マトリックス塗布」という前処理が一般に必要でした。これらの前処理には専用装置が必要な上、実施できないサンプルも存在します。

Poropare™を使うと

試料の測定面をPoropareの有効面に押し付ける(転写)だけで前処理は完了です。

最大のハードルである薄切が不要になると同時に、有効面にあるイオン化支援層がマトリックスフリーの測定を実現します。

測定例

イチゴの代謝物イメージング

イチゴのような含水量の多いサンプルでは、薄切の技術的ハードルが高いことが知られています。

Poropare™を用いれば、割断面を転写するだけでサンプリングは完了します。マトリックスフリーの測定でも、糖類や酸の局在化を明瞭に示す結果が得られました。 Poropare™のもつ高い吸水性により、にじみによる非局在化はほとんど見られません。

析出した添加剤のサンプリング

例えば、フィルム上に析出した添加剤を測定する場合、析出成分の厚さはわずかであり、これを狙った薄切は極めて困難です。

フィルム上に添加剤を滴下・乾燥して形成した模擬的なシミをPoropare™に転写したところ、シミ形状を維持したイオンイメージが得られました。 Poropare™では、このように水分を含まないサンプルでも物理的接触によって転写することが可能です。

■ その他の分析事例

販売

日本電子株式会社

業務統括センター パーツ販売管理部

 

Poropare™及び専用アダプター(JMS-S3000 SpiralTOF™シリーズ専用)を販売

 

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受託分析

株式会社プレッパーズ

 

Poropare™を用いた質量分析イメージング受託サービスを提供

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