動作特性 | LCOS-SLM(空間光位相変調器) X15213シリーズ

高い光利用効率

入射光強度に対する0次回折光強度の比で表される光利用効率が高いという特長があります。この光利用効率は、主に画素構造による回折ロスと素子に形成されたミラーの反射率に依存します。そこで、CMOS技術を応用するとともに、その設計に細心の注意を払うことにより、回折ロスを5 %以下と最小限に抑えています。特に、-02/-03/-05/-12/-13/-15/-16/-19は誘電体多層膜ミラーにより高反射率を実現しているため、非常に優れた光利用効率を示します。-01/-07/-08タイプは誘電体多層膜ミラーをもたないため反射率では劣りますが、広い波長範囲での利用が可能です。

大きな位相変調特性と高い線形性

400 nm~2050 nmの波長範囲において、2π以上の位相変調量を得ることができます。出荷時には、タイプごとに特定の波長範囲に合わせて高精度・高線形変調特性が得られるように調整されています。図1は位相変調特性の代表例です。2π以上の位相変調量が高い線形性をもって得られていることがわかります。また位相変調特性については、有効面内の95 %の画素における位相変調が±2σの範囲に収まっており、バラツキが小さいことを確認しています。

[図1] 位相変調性 (代表例)

高い回折効率

最適な光学設計により光損失を最小限に抑えることで、理論値に近い回折効率を得られます。図2は多値位相格子を表示した際に得られる回折スポット像です。多値位相格子を利用することにより、例えば図2(c)に示すように+1次のみに回折スポットを集中させることが可能となるため、高い光利用効率を得ることができます。また、図3に回折効率の代表的な例を示します。ここでの回折効率は、変調を行わない場合(パターンなし)の0次光強度に対する1次回折光強度の比です。

[図2] 回折スポット像

[図3] 回折効率 (代表例)

出力像例

X15213シリーズは高精度な位相変調が可能で、その回折効率も理論値に近い結果が得られることから、ホログラム応用に非常に適しています。

図4 (a)は補正を加えて一様な空間光位相変調を行った場合の出力波面を、干渉計で計測した結果です。観測される干渉縞に大きな歪もなく、高精度な波面が出力されていることがわかります。

また図4 (b)は位相型ホログラムをフーリエ変換光学系で再生して得られる1次回折像の例です。図4 (c)では(0,1)次のLGビームを生成した結果を示しますが、鮮明にLGビームが生成されていることがわかります。

[図4] 出力像

製品に付随する特許

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日本

JP3878758,  JP3980822,  JP3990534,  JP4420672,  JP4664031,  JP4947639,  JP4551363,  JP4606831,  JP5046331,
JP5167274,  JP5270142,  JP5779359,  JP5779360,  JP5809420

米国

US6573953,  US6710292,  US7209279,  US7527201,  US7876405,  US8576206,  US8749463,  US9007286,  US9223159,
US9250458,  US9250459

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