IceCubeを支える浜松ホトニクスの光技術

南極の氷から宇宙を観る

フランシス・ハルツェン博士がノーベル物理学賞を受賞されましたことを、心よりお祝い申し上げます。

今回の受賞は、長年にわたる研究活動とその卓越した成果が世界的に高く評価されたものであり、深く敬意を表します。

 

アメリカ・ウィスコンシン大学 フランシス・ハルツェン博士およびIceCube関係者の皆さまへのノーベル物理学賞受賞お祝いメッセージ

IceCubeとは?

IceCube (アイスキューブ)とは、南極点の氷床深くに建設されたニュートリノ観測施設です。ニュートリノは、宇宙空間を飛び交う非常に小さな粒子で、物質をほとんどすり抜けるため、観測が難しいことで知られています。

 

IceCubeでは、南極の厚い氷そのものを巨大な観測装置の一部として利用しています。ニュートリノが氷中の原子核とまれに相互作用すると荷電粒子が生じ、その荷電粒子が氷中を高速で通過する際に発生するチェレンコフ光を捉えることで、宇宙で起きている現象の解明を目指しています。

南極は天然のニュートリノ観測環境

南極点の深い氷は、外部からの影響が少なく、微弱な光を観測できる透明な氷が広大に存在するため、ニュートリノ観測に適しています。また、厚く安定した氷の大陸の上に観測拠点を構築できるため、設置や運用の面でもメリットがあります。

ニュートリノを捉える光検出器

高エネルギーニュートリノが氷中の原子核とまれに相互作用すると、荷電粒子が生じます。この荷電粒子が放つ極めて微弱なチェレンコフ光を捉えるために、当社の光電子増倍管 (PMT)が使われています。

IceCubeの観測装置は、Digital Optical Module (DOM)と呼ばれる球状光学センサ 5160基から構成され、それぞれに直径10インチの当社製PMTが搭載されています。

2011年、全86ストリングによる本格観測を開始して以来、IceCubeは多くの高エネルギーニュートリノの検出に成功しています。当社のPMTは「IceCube Upgrade」においても採用されており、さらに次世代計画である「IceCube-Gen2」についても採用が検討されています。

世代を超えてニュートリノ研究を支える

IceCubeは、当社が長年にわたって支援してきたニュートリノ研究の一つです。当社の製品・技術は「カミオカンデ」や「スーパーカミオカンデ」でも使用されてきたほか、現在建設中の「ハイパーカミオカンデ」でも使用されています。

 

これらの観測施設を通じて、当社の技術は微弱な光の検出を支え、宇宙の根源的な謎に挑む研究に貢献していきます。

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