室温動作で遮断周波数20 GHz
世界初、量子カスケード光検出器を製品化
10月1日より販売開始

2021年09月27日
  • 浜松ホトニクス株式会社
    本社:浜松市中区砂山町325-6
    代表取締役社長:晝馬 明(ひるま あきら)

遮断周波数20 GHzのQCD

遮断周波数20 GHzのQCD

浜松ホトニクスは、量子カスケードレーザ(Quantum Cascade Laser、以下QCL ※1)の開発で培ってきた量子構造設計技術と回路設計の工夫により、中赤外光に感度を持つ光検出器「量子カスケード光検出器(Quantum Cascade Photodetector、以下QCD) P16309-01」の製品化に世界で初めて成功しました。実用化されている室温動作の中赤外光検出器では世界最高となる、遮断周波数(※2) 20ギガヘルツ(以下GHz)の本製品を分析機器の光検出器として用いることで、燃焼や爆発などの化学反応をピコ秒(以下ps、ピコは1兆分の1)単位で計測できることから、従来は不可能だった極めて短い時間間隔での分析が可能となります。また、高速大容量の空間通信や長距離向けLiDARなどへの応用も期待されます。

本製品は、国内外の研究機関や分析機器メーカー、通信事業者、輸送機器メーカーなどに向け、10月1日(金)より販売を開始します。

※1 QCL:発光層に量子構造を用いることで、中赤外から遠赤外の波長領域において高い出力を得ることができる半導体レーザ光源。
※2 遮断周波数:応答速度の限界を1秒間に信号を検出できる回数で表した値。