量子コンピュータ

量子コンピュータとは​

量子コンピュータは、従来のコンピュータとは異なる量子力学的な原理で計算を行う、次世代の情報処理技術です。従来のコンピュータは、計算を一つ一つ順番に逐次的に進めます。一方、量子コンピュータは多数の状態を同時に扱うことができるため、問題によっては圧倒的な計算性能の向上が期待されています。

 

従来のコンピュータは、半導体回路を用いた電気信号で「0」「1」を表し、その信号処理によって計算を行います。この「0」「1」をビット (bit)と呼びます。この方式では、一つ一つの組み合わせを順番に計算する必要があるため、計算量が増えるほど、答えを導き出すのが困難になります。

 

量子コンピュータは、量子の性質をもったミクロな物質で「0」「1」を表す「量子ビット (Qubit)」で計算を行います。「0」と「1」の重ね合わせ状態を使うことにより、答えの候補となるすべての組み合わせを同時に計算することができます。さらに量子干渉を使うことで、特定の問題に対して膨大な計算量であっても瞬時に答えを導き出すことができます。

量子コンピュータの方式​

中性原子​

中性原子とは、正の電荷を持つ原子核と負の電荷を持つ電子の数が等しく、全体として電気的に中性の状態にある原子を指します。私たちの身の回りにある多くの物質は、この中性原子によって構成されています。

 

量子技術の分野では、この中性原子をレーザ光などによって精密に制御し、量子ビットとして利用する研究が進められています。中性原子の制御にはレーザ光源が用いられ、また原子の位置や量子状態の観測には高感度カメラが重要な役割を担います。

 

中性原子は、外部からの影響を比較的受けにくく、複数の原子を規則的に配置できるという特長から、大規模な量子ビット配列を構成し、高精度な量子演算操作が実現すると期待されています。量子コンピュータの分野において有力なプラットフォームの一つとして注目されており、次世代の量子技術を支える重要な要素として研究開発が進められています。

おすすめ製品

Koherasは、エルビウム、イッテルビウム、ツリウムの波長範囲で発振可能で、他の波長への周波数変換も可能な単一周波数ファイバレーザです。​

液晶によって光の位相を自由に制御する反射型の空間光変調器です。高精度な波面制御によって、高次のラゲールガウシアンビームの生成が可能となります。

Photon number resolving(光子数識別)が可能なカメラで、量子もつれ現象だけではなく、量子イメージングの新たな可能性を生み出します。

ORCA-Quest IQは、ORCA-Questシリーズが誇る低ノイズ、高解像度、高量子効率の特長はそのままに、Camera Link 出力機能を搭載したqCMOS®カメラです。お客様独自の外部機器を介した、画像演算及び周辺機器への高速なフィードバックを必要とする量子技術、補償光学技術、超解像顕微鏡において、新たな可能性を広げます。​

イオントラップ​

イオントラップは、電場や磁場を利用してイオン(電荷を帯びた原子)を空間中に閉じ込め、精密に制御する技術です。捕捉されたイオンはレーザ光などによって操作され、「重ね合わせ状態」と呼ばれる量子特有の状態を形成し、その量子状態を量子ビットとして利用することが可能です。イオンの捕捉には電場が用いられ、また捕捉されたイオンの位置や量子状態の観測には高感度カメラが用いられます。

 

イオンは個々に高い制御性を持ち、長時間にわたって安定した量子状態を維持できるという特長があります。そのため、高精度な量子演算や信頼性の高い読み出しを実現できるプラットフォームとして注目されています。量子コンピュータにおいて有力な方式の一つであり、次世代の量子情報処理を支える重要な基盤技術として期待されています。

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Koherasは、エルビウム、イッテルビウム、ツリウムの波長範囲で発振可能で、他の波長への周波数変換も可能な単一周波数ファイバレーザです。​

複数イオンの蛍光を検出可能な、リニア型32chのアノードを持った光検出器です。(フォトンカウンティングタイプ「H11659シリーズ」もございます)

微弱光検出が可能なSPADモジュールです。電子冷却型シングルフォトンアバランシェダイオード (SPAD)、アンプ、コンパレータ、SPADバイアス回路、温度コントローラから構成されています。外部から電源 (±5 V)を供給するだけで動作します。​

Photon number resolving(光子数識別)が可能なカメラで、量子もつれ現象だけではなく、量子イメージングの新たな可能性を生み出します。

ORCA-Quest IQは、ORCA-Questシリーズが誇る低ノイズ、高解像度、高量子効率の特長はそのままに、Camera Link 出力機能を搭載したqCMOS®カメラです。お客様独自の外部機器を介した、画像演算及び周辺機器への高速なフィードバックを必要とする量子技術、補償光学技術、超解像顕微鏡において、新たな可能性を広げます。​

光量子​

光量子とは、光を構成する最小単位であり、「光子 (フォトン)」とも呼ばれます。光は連続した波としての性質と、粒子としての性質の両方を持ちますが、光量子はその粒子としての振る舞いを表す概念です。

 

量子技術の分野では、この光量子を情報の担い手として利用します。光量子は他の量子と比べ、常温で扱う事ができ、比較的ロバストかつ、高速で伝送できるという特長を持ち、量子コンピュータや量子センシング、量子暗号通信など、さまざまな応用において重要な役割を果たします。

 

量子用光源 (単一光子源や非線形光学過程など)の生成・制御にはレーザ光源が用いられ、また、光量子の検出には単一光子検出器やバランスド検出器 (ホモダイン測定)などが用いられます。光量子は次世代の通信・計測・情報処理を支える基盤として、今後さらなる発展が期待されています。

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微弱光検出が可能なSPADモジュールです。電子冷却型シングルフォトンアバランシェダイオード (SPAD)、アンプ、コンパレータ、SPADバイアス回路、温度コントローラから構成されています。外部から電源 (±5 V)を供給するだけで動作します。​

特性のバランスがとれた2つの当社製フォトダイオードを内蔵した差動増幅型の光―電気変換モジュールです。被検体からの後方散乱光を参照光と干渉させ、干渉信号を電気信号に変換します。​

お客様導入事例

 

大阪大学大学院 基礎工学研究科 田中歌子グループでは、量子コンピューターの方式の一つ「イオントラップ」とそれをオンチップ化する技術開発の研究が行われており、真空中にとどまるイオンの1つ1つをイメージングするためのカメラとしてORCA-Questを導入いただいております。同グループを率いる田中 歌子 様、実験を担当していらっしゃる西本 涼介 様に、ORCA-Questを導入した経緯や今後の展望についてインタビューを行いました。

 

広島大学大学院統合生命科学研究科 超階層システム数理行動学研究室 様は、コンピュテーショナルイメージング技術を用いたイメージング手法の開発を行っており、その中でも特にライトフィールド顕微鏡技術と量子センシング技術の開発をされています。ライトフィールド顕微鏡用のカメラには、感度の高さ、ピクセルサイズの小ささ、フレームレートの速さ、視野の広さなどの性能が求められており、これらの条件を満たすカメラとしてORCA-Quest qCMOSカメラを導入いただきました。

 

大規模な汎用型の量子コンピュータに到達するために、超伝導量子ビットやイオントラップなどいくつかの方式が考えられていますが、いまだどれが本命かは決まっていません。有力な量子ビットの一つである、中性原子を用いた量子コンピュータでは科学計測用カメラが一般的に用いられており、ORCA-Questを実際に使用いただいている大阪大学の山本俊 様、小林俊輝 様にインタビューを行いました。

 

当社のORCA-Quest qCMOSカメラが、エラー訂正型中性原子量子コンピュータのmid-circuitイメージング用カメラとして採用されました。実験はハーバード大学が主導し、QuEra Computing社、MIT、NIST/UMDの協力を得て行われました。

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