環境配慮型製品・環境貢献製品

当社では「環境配慮型製品・環境貢献製品」の指針を定め、製品のアプリケーションを通じて、地球環境保全や環境負荷低減に貢献するとともに、製品自体の環境負荷低減を目的とした新製品開発や新技術開発を推進し拡販に努めています。当社における環境配慮型製品および環境貢献製品は以下の通りです。

環境配慮型製品

廃棄量を少なくしたり、リサイクルしやすい設計をするなど、環境に与える影響を少なくするよう配慮したもので、従来品と比べて以下のいずれかもしくは複数の項目が向上した製品

  • 小型薄型軽量化
  • 省電力化
  • 長期使用性 (長寿命)
  • 有害物質の削減や廃止をした製品 (有害物質:RoHS 10物質、当社が規定する環境管理物質ほか)
  • 再使用性 (リユース)
  • 再資源化性 (リサイクル)
  • 廃棄時の処理容易性(装置の場合の分解容易性)

環境貢献製品

製品自体もしくはその製品を使用した最終製品が、地球環境の保全などの用途に使用・貢献するもの

  • 地球温暖化防止、新エネルギーや再生可能エネルギーの普及
  • オゾン層破壊、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染の防止、汚染物質の分析
  • 製品含有化学物質の分析、化学物質の毒性評価
  • 廃棄物の削減や分別・処理

事例紹介

当社では毎年、環境配慮型製品・環境貢献製品の新製品開発を行っています。当期における代表的な事例をご紹介します。

● フローコントロールユニット C16877-01、 C17077-01、-02

マイクロ流路を用いた送液を行う光計測用途として、試料の安定送液が可能なフローモジュールとコントローラを開発しました。マイクロ流路を用いると、検体量が少なくなり、人体への負担を最小限にすることができます。さらに最小限の血液から検査が可能となるため、注射器などの廃棄物の削減にもつながります。


● EB-ENGINE ® 低エネルギー電子線照射源 L16379

食品軟包装フィルムなどに使用される印刷インキには、水性インキや溶剤型インキが一般的に用いられています。しかし、これらのインキは乾燥工程で多くの電力を必要とします。また、溶剤型インキでは揮発性有機化合物 (VOCs)の排出による大気汚染や臭気といった課題が生じます。こうした課題を解決できる技術として、EB インキの開発が注目されています。CEマーキングを取得したL16379はEBインキを瞬時に硬化できる低エネルギー電子線照射源です。従来品のL12978と比べて出力を4倍以上向上させ、印刷乾燥工程での消費電力を大幅に削減し、VOCを排出しない環境配慮型の印刷工程を実現しました。

低エネルギー電子線照射源 EB-ENGINE


● InGaAsエリアイメージセンサ G16561~G16564-0909T

環境問題の一つであるプラスチック廃棄物の課題に対して、 InGaAsエリアイメージセンサを活用したプラスチックリサイクルは循環型社会の実現へ貢献することが期待されます。高品位廃棄プラスチックの選別にはハイパースペクトルカメラにより高精度 (高分解能)で高速分析が必要となります。当製品は高分解能 (640×512画素)、広範囲の波長検出、高フレームレート、マルチライン読出、出力湾曲の改善による画像補正が特徴です。


● Siフォトダイオード S16495

水素は純粋な条件下で燃焼すると基本的に水 (H2O)しか生成せず、二酸化炭素 (CO2)を排出しないため、環境負荷が低いエネルギー源として注目されています。しかし、水素炎は目視で確認しづらいため、その発光スペクトルの一つである 310 nmを検出できるSiフォトダイオード S16495 を開発しました。当製品は310 nmに感度をもつ一方、ノイズ要因となりやすい赤外輻射に対する感度は抑制しており、水素炎の検知に有効であることが期待されます。

※ 環境条件によっては赤外波長に反応する場合があります。


● LCOS-SLM (空間光位相変調器) X15223-03CL

X15223-03CLは、サファイアガラスを採用することで従来製品より高い耐光性能を実現した産業機器組み込み用のLCOS-SLMです。とりわけ、近年実用化の機運が高まってきた金属3Dプリンタへの搭載が期待されています。この製品を搭載することで、切削では実現し得ない肉抜きと中空形状を実現できます。これにより、金属材料の省資源化、切削くずの削減、くず処理の削減に貢献します。


● ORCA®-Quest IQ qCMOS® カメラ C15550-23UP

C15550-23UPは、標準製品のC15550-22UPに対してカメラリンク出力を可能にしたカメラです。C15550-22UPよりも性能と機能を最適化することで、カメラの消費電力を84 Wから64 Wに低減し、より環境に配慮した製品を実現しました。


● NanoZoomer ® S540 バーチャルスライドスキャナ

NanoZoomer S540は、AIによるサンプル検出機能を搭載し、病理画像のスキャン工程を自動化・効率化しています。従来のAIによるサンプル検出機能を改良し、精度が向上しました。これにより、再スキャン回数を削減し、データ保存容量や消費電力の抑制を実現しています。これらの技術は、医療現場の省資源化・省エネ化に貢献し、環境負荷低減に寄与します。

NanoZoomer S540 バーチャルスライドスキャナ  C17400-01


● 冷却CMOSカメラ C17448-01

発光解析用カメラのほとんどが、水冷循環器を使用してカメラを冷却する必要があります。 PHEMOS-X エミッション顕微鏡用に開発された冷却CMOSカメラC17448-01は空冷を実現したことにより、水冷循環器を不要とし、省電力化やCO2排出量の削減などに貢献できます。


● ユニバーサルストリークカメラ C16910 シリーズ

ユニバーサルストリークカメラは、紫外から近赤外領域における超高速光現象を観測するシステムです。従来、高電圧電源や偏向コイルの構成部材に、塩素系難燃剤であるデクロランプラスを使用していました。デクロランプラスは難分解性、高蓄積性および長期毒性を有するため、「ストックホルム条約」や「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 (化審法)」などにより、2025年以降製造や使用が原則禁止されています。当製品は高時間分解能の性能は維持したまま、デクロランプラスを含まない構成部材に変更することで、環境負荷の低減を実現しています。