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食品業界における非破壊検査

食品の非破壊検査とは、食品の衛生状態などを検査する食品検査とは異なり、食品への異物混入やパッケージの不良などを確認するための検査です。食品への異物混入やパッケージの不良による食品の品質劣化などが発生すると、場合によっては社会的な問題になることもあります。原材料の生産から加工、調理・製造、梱包、出荷の各工程で必要な管理と検査が行われています。

食品生産の流れ

食品の生産工程の中で、検査工程は大きく3つに分けられます。原材料の検査を行う「原材料検査」、入荷した食品の「受入検査」、食品の加工や調理、梱包工程の前後で行う「製品検査」です。浜松ホトニクスではX線/近赤外などのセンサやカメラを幅広く取り揃え、低密度異物や微細な異物、パッケージ品の不良などをインライン/オフラインで高精度に検出することができる最適なソリューションを提案いたします。

食品生産の流れ

検査手法と撮像例の紹介

食品に使用される検査手法と、それぞれの撮像例を用いた事例を紹介します。

X線検査

X線は透過率が高く、さまざまな対象物の内部を透過して検査が可能です。厚みのある対象物の内部検査や、パッケージ内部の異物検査にも有効です。一方で、X線は放射線被ばくの可能性があるため、それを抑えるために密度の高い鉛や鉄の厚い板で遮蔽する必要があり、装置が大掛かりになったり、コストがかかったりする場合があります。

異物検査

ベビーフード

金属蓋に重なった金属異物を確認。

チーズ

高密度かつ厚みのある対象物に混入した異物を確認。

魚の切り身

切り身に残った小骨も高精細に確認。

餃子

金属片のような高密度異物と、ゴム片やガラス片のような低密度異物を同時に確認。

鶏むね肉

鶏むね肉に残った骨を検出。

パッケージ品の内容物検査

パスタソース

レトルト製品内部の気泡や異物を確認。

スナック菓子

商品パッケージの接着部分に異物が入っていないかを確認。

キャンディー

割れ、欠け、入味などを確認。

ヨーグルト

画像の濃淡から内容量を検査。

チョコレート

形状の検査に加えて、画像の濃淡から個々の重量も検査。

タブレット菓子

ブリスターパック内の割れ、欠け、員数を確認。

関連製品

近赤外検査

可視光に近い特性を持った近赤外領域の光を使う近赤外検査は、被ばくの懸念なく物質内部を透過しての検査が可能です。装置も小さく、比較的安価であるため、導入しやすいというメリットがあります。一方で、X線と比較して検査できる対象物は限定されます。

コーヒー豆の異物検査

サイズや色味が類似していて可視画像では判別が難しい石を、近赤外画像では容易に判別。

りんごの傷み検査

皮自体の濃淡によって、可視画像では判別が難しいりんごの傷みを検出。

飲料の液量検査

ジュースやヨーグルトなど、密閉された容器の液量を確認。

プラスチック容器の内部検査

インスタント食品など、包装されたプラスチック容器の中身を確認。

パッケージの噛み込み検査(気泡)

商品パッケージの接着部分に空気が入っていないかを確認。

関連製品

その他の業界

試写のご案内

浜松ホトニクスは、試写を通じて非破壊検査における最適なソリューションを提案します。

浜松ホトニクスでは、お客様からの非破壊検査のご要望に対する事前評価として、各種X線源やセンサ、カメラによる試写を行っております。弊社は非破壊検査装置メーカーではないため、特定のメーカーの装置に偏らず最適な光源、検出器などの面からデバイス・装置の選定をお手伝いいたします。

また、最適なデバイスの紹介だけでなく、長年のビジネスで培った経験をもとに、撮影のコツやノウハウも含めた最適なソリューションを提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

試写のご案内

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