X線検出器 X線検出器

X線検出器

X線検出器とは

X線検出器は物体を透過したX線の減衰を可視化、画像化する装置です。センサを直線状に配置しライン状に連続してX線画像を撮影する「1次元カメラ」と、平面状に並んだセンサで、対象物に対して一斉に照射されたX線を面で受光する「2次元カメラ」の2種類に分かれ、検査対象物や検査装置の構成によって選択されます。浜松ホトニクスでは、より高精度な検査や高速化といったニーズや、様々な検査対象物への対応のため様々なラインアップを取り揃えています。

X線1次元カメラの構成例

X線1次元カメラの構成例

X線2次元カメラの構成例

X線2次元カメラの構成例

X線検出器の原理

X線検出器は、放射線を「シンチレータ」と呼ばれる蛍光材料で可視光(シンチレーション光)へと変換し、その光をイメージセンサなどの検出器で電気信号へと変換することで画像情報を取得しています。放射線がシンチレータを通過すると、分子が励起状態になりますが再び元の状態(基底状態)へと戻ります。その過程で放出される光を検出器で増幅し、電気信号へと変換しています。シンチレータはX線の強さに応じて発光する光の量が変わるため、透過量の違いが画像に濃淡として現れます。

シンチレータの発光の仕組み

シンチレータの発光の仕組み

X線1次元カメラ

1次元方向にのみ素子が並んでおり、ベルトコンベア上を流れてくる対象物を止めずに連続して撮影することが可能です。加えて、視野が広い、視野の縦方向に画像の歪みが発生しないというメリットがあります。一方で、2次元に素子が並んだフラットパネルセンサなどと比べると、感度や解像度が劣る点があります。浜松ホトニクスでは、用途に応じて以下のX線ラインセンサをラインアップしています。

X線ラインセンサカメラ

ベルトコンベア等で搬送される被検査物の透過X線像を高感度・高解像度で撮影するカメラです。高感度・低ノイズの実現により、低線量下でも高S/Nを維持した画像の取得が可能です。条件やスペースに応じて検出幅の選択が可能です。

 

タイヤの検査を目的に開発された、タイヤを包み込むように撮影可能なC型形状のX線ラインセンサカメラもラインアップしています。

X線ラインセンサカメラの構成例

X線ラインセンサカメラの構成例

C型X線ラインセンサカメラの構成例

C型X線ラインセンサカメラの構成例

製品ラインアップ

X線TDIカメラ

X線TDIカメラは、X線ラインセンサカメラと同様に、主にインライン検査で使用される1次元のX線カメラです。X線ラインセンサカメラと同様のメリットを持ちながらも、TDI (Time Delay Integration) を用いることにより、通常のX線ラインセンサよりも高感度に撮影が可能です。

ラインセンサカメラでは感度が足りない厚みのある対象物の撮影や高速にベルトコンベアを動かす必要のある検査などに向いています。

X線TDIカメラ

製品ラインアップ

デュアルエナジーX線ラインセンサカメラ

デュアルエナジーX線ラインセンサカメラは、DualXTRAXという技術を応用することで、通常のX線ラインセンサカメラでは捉えきれない低密度の異物や薄い異物を検出することに特化したX線ラインセンサカメラです。

デュアルエナジーX線ラインセンサカメラ

 

製品ラインアップ

X線2次元カメラ

X線1次元カメラと違い2次元方向(平面状)に画素が並べられたX線センサです。主な用途としてX線CTがあげられます。X線CTは、対象物を回転させながら様々な方向からX線2次元画像を撮影し、得られた複数枚の2次元画像を再構築することで3次元画像を取得します。1次元の画像を得るX線1次元カメラでは撮影に時間がかかりすぎるため、一般的にX線2次元カメラが使用されます。

 

一方で、X線2次元カメラをベルトコンベア上を動く対象物の2次元画像を取得するために使用することもありますが、対象物を動かしながら撮影ができずスループットが悪いため、多くの場合1次元カメラが使用されます。

フラットパネルセンサ

X線フラットパネルセンサは、大面積イメージセンサとシンチレータを組み合わせた検出部と制御部からなるX線画像撮影用モジュールです。高速・高解像度・広ダイナミックレンジにより、静止画・動画のいずれにおいても、画像歪みのない高精細デジタル画像の取得が可能です。薄型・軽量であることから装置への組み込みが容易であり、X線CTなどの各種X線撮影装置に広く利用されています。

フラットパネルセンサ

製品ラインアップ

「くるま・エレクトロニクス」「食品」「構造解析」「インフラ」「セキュリティ」をテーマに、応用例を交えながら最適な製品ラインアップをご紹介します。

その他の製品

試写のご案内

浜松ホトニクスは、試写を通じて非破壊検査における最適なソリューションを提案します。

浜松ホトニクスでは、お客様からの非破壊検査のご要望に対する事前評価として、各種X線源やセンサ、カメラによる試写を行っております。弊社は非破壊検査装置メーカーではないため、特定のメーカーの装置に偏らず最適な光源、検出器などの面からデバイス・装置の選定をお手伝いいたします。

また、最適なデバイスの紹介だけでなく、長年のビジネスで培った経験をもとに、撮影のコツやノウハウも含めた最適なソリューションを提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

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