ダイバーシティ

当社は、多様性は「個性」であり、多様性推進とは、すなわち全ての人の「個性」を尊重し、その価値を最大限にいかすことで自分らしく輝ける社会と文化を創ることだと考えています。

多様性推進が企業価値の向上に寄与することで、光技術で地域に貢献し、更には社会を豊かにすることにつながります。

働き続けることが困難な事情を持った人でも、その能力を最大限に発揮できる環境を整えることは、当社が多様性推進を重要視する理由の一つです。

多様な背景を持つ人々が互いに作用し合い、会社の共通の目的にみなで向かい、自分の居場所を実感することで勤労意欲が向上する、そしてイノベーションを加速することで、光技術を応用した課題解決へつなげます。

当社は、この考え方を「浜松ホトニクスDEIB方針」として、全てのステークホルダーに宣言しました。

※ DEIB:Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)、Belonging(帰属意識)

Trust Each Other, Respect One’s Originality

Diversityは多様な人が集まっている状態と言え、それらの人々が差別なく公平な機会を与えられる状態がEquity、さらにはお互いを活かしあい相互作用する状態がInclusionです。

その結果、みなが安心して、その人らしく能力が発揮できる環境を創り出せた状態がBelongingであると考えます。

 

制度や文化が整っていても、本人が「ここにいていい」と感じられなければBelongingは成立しません。

Diversityがあるだけでは、個々が孤立する可能性があります。

Equityがあっても、支援が「形式的」になれば、本人が納得しないこともあるでしょう。

Inclusionが進んでも、表面的な「歓迎ムード」だけでは、深い安心感にはつながりません。

D・E・Iの取り組みが機能して初めてBelongingが生まれる、つまりBelongingは、他の3要素が整っていて初めて生まれる「結果」や「状態」とも言えます。

「私はここにいていい」「自分らしくいても受け入れられる」という心理的安全性が生まれ、Belongingが加わることで、D・E・Iの取り組みが本当に機能すると考えています。

 

浜松ホトニクスDEIB方針

浜松ホトニクスは、経営理念に基づき、光技術を通じたより豊かな社会の実現を目指します。

私たちは、「和」の心をもって、人の多様性を尊重し合い、誰もが公平に声をあげ、そこから生まれる新たな視点や考え方をもとにあらゆる課題に挑戦します。また共通の目的を理解し、誰もが安心して自分らしく持てる力を最大限にいかせる環境をみなで創っていきます。

違いを価値に ひかりでつなぎ 光でつむぐ
浜松ホトニクスの考え方

私たちは、「多様な視点」を「独自のひらめきや価値の源」として受け入れています。

それぞれの人が自分自身の“ひかり“を放っているのです。その”ひかり”をつなぎあわせることで、私たちは調和のとれた組織を築けると信じています。

こうした結びつきによって、新たな価値を唯一無二の“光”技術として創出し、革新を推進していきます。

DEIB方針

Diversity  違いを個性として尊重

性別、年齢、国籍、人種、宗教、障がい、性的指向・性自認、文化、価値観、ライフスタイル、家庭環境、経験などの一人ひとりの違いを尊重します。

Equity 公平な機会を創出

違いや個性、これまでのやり方にとらわれることなく、公平に声をあげ変化をもたらす機会を創っていきます。

Inclusion お互いを尊重し、いかしあう

多様な視点・価値観の違いを尊重し、いかしあい、様々な発想・視点から生まれる挑戦を受け入れます。

Belonging 浜松ホトニクスの一員として

一人ひとりが共通の目標を理解し、安心して自分らしく自己の力を発揮できる環境の実現を目指します。

2025年10月1日 制定

女性活躍推進

当社は、女性が適材適所で各自の職責を全うする中で、出産・育児・介護などにより退職することなく長期間安心して働くことができ、その能力を発揮できるようにすることが“女性活躍”であると考えております。そしてその能力発揮により、人材活用が進み、長期的な会社業績に対してプラスの価値をもたらすと考えております。そこで、女性の新規採用者と女性管理職者について、次のような女性活躍推進法に係わる行動計画を策定しております。

【2024年4月から2026年3月の行動計画:厚生労働省に届出済み】

1. 採用者(中途を含む総合職および一般職)に占める女性の割合を20 %以上とする。

2. 女性管理職を 2024 年 3 月時点より 10 %増やす。

【現在の状況】

1. 採用者(新卒及び中途)に占める女性の割合

目標20 % 以上と定めています。

新規採用者数と女性採用比率

2.女性管理職の人数

2026年3月までの目標として、2024年3月時点と比較して女性管理職を10%増加させることを掲げています。

この取り組みは、男女間賃金格差の是正にもつながっており、当社では厚生労働省の基準に従って、男女間賃金の差異を分析し、継続的なモニタリングを行っています。

女性役職者数の人数

【女性活躍推進に向けた主な取り組み】

1.ダイバーシティ推進のための健康課題セミナーを実施

当社の企業価値向上ひいては持続可能な社会の実現に向けて、更なる女性活躍は欠かせない課題であるため、この活動は女性に限らず全従業員対象に継続しています。

女性特有の健康課題に焦点をあて、働く女性が自身の心とからだに向き合い、健康でいきいきと働くためのヒントを得る機会の提供や、ともに働く仲間を大切にする心の醸成を目的とし、毎年10月に全従業員を対象としたダイバーシティ推進のための健康課題セミナーを実施しています。

2023年は、会社と労働組合のコラボ―レーション企画として「生理をタブーにしない!そんな職場を目指して」というテーマで外部講師に講演いただきました。

2024年は「あなたならどうする?生理との付き合い方」というテーマで婦人科医からの動画メッセージを配信するとともに、クイズを通して、生理について正しい情報を知る機会としました。

2. 国際女性デーの取り組み

2024年は、ジェンダー平等について考えてみる、調べてみる、そんなきっかけの日にしたいとの思いから国際女性デー(3月8日)にイベントを実施しました。国際女性デーについての説明を社内に掲示し、ミモザブーケを受付や食堂に飾り、啓発活動を行いました。

また、イベントの主旨に賛同する役員や 従業員から、共通のポーズで撮影した計100枚を超える写真が集まり、スライドショーとして社内に公開しました。

国際女性デーの取り組み

※「国際女性デー」とは、女性の権利と政治的、経済的分野への参加を盛り立てていくために、国連が制定した日です。

3. 理工チャレンジへの参加

当社は、理系分野での女性の採用を積極的に進めており、将来的な女性比率の向上を目指しています。その一環として、女子中高生に理工系分野に興味を持っていただき、将来のキャリア選択の一助としていただくことを目的として、内閣府男女共同参画局が主催する「理工チャレンジ」に、2023年に続き、2024年8月にもオンライン形式で参加しました。このイベントでは、光に関するセミナーや実践的なワークショップ、女性従業員との懇談会を実施し、参加者に理工系分野の魅力を伝えることができました。これからも、女性が理工系分野で活躍できる環境を整え、継続的に活動していきます。

理工チャレンジへの参加

障がい者雇用

当社は、誰もが日々の仕事を通じて研鑽し、自分にしかできないことを見つけることができるとの見地から、障がいのある様々な方の雇用と職域開拓へ継続的に取り組んでいます。なお、当社の障がい者雇用率は次の通りです。

※下記のグラフは各年6月時点のデータとなります。2024年12月現在、障がい者雇用率は2.5 %となっており、法定雇用率(2.5 %)を満たしております。

障がい者雇用率

その他、100 %子会社である株式会社浜松ホトアグリを2017年4月3日に設立し、同社にて障がいのある方を9名(2024年12月現在)雇用しております。特例子会社として今後も障がい者の雇用を継続してまいります。

 

浜松ホトアグリでは、“リッチリーフ”という健康野菜を栽培する農場で障がい者が主体となって作物生産を行い、生産の中で課題を見つけ、研究活動を行っています。具体的には、土の状態、生育の状況、害虫の発生を確認し、農場管理を自ら行い、時には生産した商品を消費者に販売しています。このようにして、障がい者が社会との関連をもつことができる体制をとったうえで、最終的には同社単体にて収支があう経営を目指しています。

浜松ホトアグリの作業者、製品

性的マイノリティ(LGBTQ)への取り組み

当社では、多様性を認め合う職場づくりを推進しており、2024年からLGBTQについて理解を深める取り組みを開始しています。

2024年1月には、社外専門家を講師に招いて、ハラスメント相談員に向けた多様性に関する研修を実施し、LGBTQの方々が抱える問題や悩み、対応方法などについて学びました。2024年2月からは、全従業員を対象としたeラーニング教育を実施し、従業員一人ひとりが正しい知識を持って、個性の違いを尊重できる風土づくりを進めています。

またLGBTQに関する認識を把握するために、社内意識調査を行いました。調査結果より把握した課題を今後の取り組みに活かしていきます。

※ LGBTQ:レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クエスチョニング/クィアの頭文字からなる性的マイノリティの総称